症例3ーShepherd Crook型 右冠動脈/60代男性

Case

2時間前発症の急性心筋梗塞。他院へ救急車で運ばれII, III, aVFにてST上昇を認めたため緊急PCIとなった。
他院では、Amplatz Lを選択し、PCIは不成功に終わり、当院へ救急車で転送された。

他院での造影

他院でのPCI

6F TRIでAmplatz Lを選択し、ガイドワイヤーは通過するも、デバイスは一つも通過せず不成功となった。

Final

患者は当院へ搬送。当番の若手術者が7F Ikari Lを使用し、さらにAnchor バルーン法を併用し、POBAを成功させ、TIMI3フローが得られた。

After POBA, TIMI 3 achieved.

3日後、伊苅医師により、6F TRIで再度PCIを行い、Power positionを作ることで、簡単にステント挿入に成功した。

Ikari Lの使い方の違い

7F IL + anchor
ステント不通過。バックアップ不足

6F IL / no anchor
Power positionにてステント通過

まとめ

Shephered crook型の右冠動脈にAmplatz Lで不成功となった例に、Ikari Lで成功した症例。
7F Ikari LにてAnchorバルーン法を併用しPOBAに成功したがステントは通過させられなかった。
伊苅医師により、6F Ikari LにてAnchorバルーンを用いることなく、Power positionにてバックアップ力が明らかに増し、ステント留置に成功した。